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Handpanにまつわるエトセトラ

Handpan
目次

Handpanの歴史

Handpanは2001年にスイスのスチールパンメーカーPANArt社が発明したメロディー打楽器。

Handpan
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Handpanの歴史は浅く、まだこの楽器が発明されてから20年くらいで、現存している楽器の中で最も新しい楽器とも言われている。

PANArt社によってHang®と名付て発売され、欧米を中心にすぐに人気が広まったものの、数万のオーダーに対して、作るのは月に数台という生産ペースだった為、オーダーから納品まで年単位でかかっていたそう。

当初Hang®の製法はベールに包まれており、2006年にPANArt社がテレビのドキュメンタリーで取り上げられるまで、謎に包まれていた。

2006年にPANArt社がテレビのドキュメンタリーでHang®の製法の一部を露呈したことをきっかけに、Hang®を模倣した楽器を作るメーカーが出てくるようになり07、08、09年に様々なメーカーが立ち上がり、広がって行くことに。

広まり始めた初期はHangdrum(ハングドラム)と呼ばれていたものの、PANArt社がHang®を登録商標していた為、英語圏に広がって行く中でHandpanと呼ばれるようになり、現在それが定着している。

尚、PANArt社は現在Hang®製造を中止している。

素材と製法

素材は主に低炭素鋼、ステンレスなどの鉄化合物が用いられる。

個人的に低炭素鋼、ステンレスのHandpanを聴き比べて感じたのは低炭素鋼の方が優しい音色で、ステンレスの方がクリアな音色な印象。

これは個人的に好みが分かれるじゃないかと。

製法は低炭素鋼、ステンレスなどを板金でプレスし、多くのメーカーが硬質化による寿命の延長やチューニングのしやすさ、耐錆性を持つこと目的に高熱による表面への窒化処理を行っている。
(敢えてそれを行わないメーカーもある)

肝心のスケールチューニングに関しては世に出ているHandpan全てが職人が手によって1台1台ハンドハマリングで行われている。

そう実は全世界のHandpanは全て手作りだったりする。

ちなみにHandpanの種類としては8音、9音を奏でられるスタンダードなタイプと10数音、多いものは20音近く奏でられるミュータントと言うタイプがある。

スケールについて

Handpanのスケールはとにかくたくさんあり、音楽を長くやって来た僕でさえ複雑過ぎてよくわからない状態。

下記は日本人のプロHandpanプレーヤーLEO MATSUMOTOさんがまとめて下さった初心者、中級者向けのスケール一覧。

これは僕も参考にさせて頂いたもの。

初級者向けは#(♭)が少なく、中級者向けは#(♭)が多め。

どういうことかと言うと#(♭)が多いとかなりオリエンタル&エキゾチックな雰囲気になり、#(♭)が少ないとよりナチュラルな響きになります。

Handpanと言う楽器は誰かの曲をコピーするみたいな一般的な概念ではなく、奏者=アーティストと言う感じで自分で曲を作ることが基本なので、個人的にはそういう意味でも初心者は#(♭)が少いほうが扱いやすいんじゃないかなと言うのは僕が個人的に思うところ。

ちなみに参考までに言うと僕のHandpanのスケールはD kurd 9と言うスケールで、だたのD kurdとはちょっと違ったりします。

スケールに関してはYoutubeでたくさんのスケールの演奏を聴いてみて選ぶのが一番じゃないないかなと思います。

【Scale別一覧<初級者>】

▪ D minor
▪ D kurd
▪ Magic Voyage
▪ Pygmy
▪ Equinox

【Scale別一覧<中級者>】
▪ La sirena
▪ Akebono
▪ Romanian
▪ Hijaz
▪ Mixolydian

メーカー選定

Handpanメーカー(工房)は中小合わせ全世界に300社ほどあると言われている。

凄い数だなと思う方もいると思うけれど、この大半が1、2人でやっていたりする個人メーカー(工房)を含めての数。

じゃぁ300社もあるメーカー(工房)からどうやって選べば良いのか。

これは僕の場合だけど、日本人のプロHandpan奏者の方が使っているメーカー(工房)、推しているメーカー(工房)を参考にしました。

実際僕が買ったのはSHUさんと言う日本人のプロHandpan奏者が扱っているもの。

これには理由があって、まず一つ目がデモ演奏で音が確認出来たと言うこと。

もう一つがHandpanと言う楽器はぶつけたり、落としたりするとチューニングが狂ってしまうから、そうなった時にリチューニングが必要となり、そのアフターフォーローまで責任を持って請け負ってくれるということ。

僕にとっては音が確認できる、アフターフォーローまで責任を持って請け負ってくれると言うのが選定の大きなファクターとなりました。

Amazomなどでも安価なHandpanを売っていたりして、一瞬買おうかと思ったこともあるけれど、そもそもメーカーが売っているのか代理店が売っているのかもわからないし、音も確認することが出来ないから、僕的にはリスクを考えるとAmazomなどで安価なHandpanを買うと言う選択肢は早い段階で無しに。

日本人のプロHandpan奏者の多くの方が選定基準として「メーカーよりも自分がそのHandpanの音が気に入ったら買う&フィーリングが大事」とおっしゃっていたけれど、Handpanを買う上で音を確認する、デモ音源を聴くって凄く大切だなと言うのは個人的にも思うところ。

Handpanの購入方法

Handpanについてはギター、ベースetcのように楽器屋に陳列させていることはほぼ皆無。

打楽器奏者なら誰でも知っているかのpercussionの殿堂「JPC(Japan percussion center)」ですら置いていない。(笑)

じゃぁどこで買えるのかと言うことになるけれど、Handpanの購入方法はいくつかある。

まず一つ目として安く&早く手に入れたいならAmazom。

ただAmazonについては先程も書いた通り、事前にメーカーなのか代理店なのか、デモ音源はあるのか、リチューニングに対応しているか等は確認した方がいいと思うし、スケールも確認した方がいいと思います。

二つ目はメルカリ、ジモティ、ヤフオクなどで中古で購入する方法。

中古なので新品よりは多少は安く買えるもののHandpan事態が希少性が高いので、そんなに極端に安く買える訳ではない。(多くの場合が新品より1、2割安い程度)

中古品を買う場合もメーカー(リチューニングを依頼する上で必須)、デモ音源が確認出来る、スケールが確認できることがポイントになるかと。

この2つの購入方法についてはリチューニングなどが必要になった場合、最低限の英語またはメーカー母国語でのやり取りが必要になる可能性が出て来ると言うのを忘れずに。

さて三つ目はTHE王道な方法で、スケールを決めて直接メーカーにオーダーする。

英語さえ出来ればこれが一番確実。

四つ目は日本のメーカーのHandpanと買う。

日本に1社だけHandpanを製造しているメーカーがあって、それがsonobe

但し、sonobeは現在、新規オーダーは受付けておらず、たまにsonobeのホームページでスポットで販売されるものを購入する形になるので、基本スケールは選べないことが前提となる。

あくまでスポット販売なので、欲しい方はsonobeのホームをマメにチェックすることがポイント。

ちなみに個人的にsonobeのHandpanの音は好きなので、いつか僕自身も持ちたいメーカーのひとつ。

最後になる五つ目は日本人のプロHandpan奏者から購入する。

日本人のプロHandpan奏者の多くがメーカーとタイアップしていたり、スポンサー&ユーザー契約をしていたりするので、購入することが可能。

デモ音源も確認出来るし、メンテなどのアフターケアも対応してくれ、人によっては相談にも乗ってくれたりするから、僕的には英語が出来ないなら、この方法が一番良いんじゃないかと思う。

実際僕の先程書いた通りSHUさんと言う日本人のプロHandpan奏者から購入したしね。

僕的にはこの購入方法がオススメです。

納期はどれくらいか

基本的にHandpanと言う楽器はAmazonや中古で買う場合を除けば、オーダーしてからの受注生産。

依頼者からこのスケールで作ってと言うオーダーをもらってから作るので、早くても1か月、オーダーの状況によっては2、3か月、昔は1年待ちなんてメーカー(工房)もあったそう。

さっきも書いた通りHanpanは全て職人の手で作られると言うことがまず大前提にあって、小さいメーカー(工房)は当然職人も少ないからオーダーが多く入れば納期は遅くなるし、大手メーカー(工房)と言っても職人は限られているから、こちらもオーダーが重なれば納期は遅くなる。

納期に関しては気長に待つことが必要かなと。

ちなみに僕のHandpanはと言うと去年の12月に注文してから納品まで3か月ちょいでした。

当初納期は2月の始め頃と言う話だったんだけど、それが2月末から3月始めになり、最終的には3月末と言う。(汗笑)

基本、海外は日本と違って納期などの面においてはルーズなところもあるかもしれないので、その辺も覚悟しておいた方が良いと思います。

日本のHandpanの現状

例えばギターを弾くギターリストはプロだけでもかなりの人数が居て、アマチュアまで含めるとそれこそ星の数くらい居たりする。

Handpanはと言うとHandpanの販売、普及活動をしているハンドパンジャパンさんのホームページによると、「日本ではおおよそのプレイヤー数が70~100人以下、所有者を含めると300人と言われています。」とのこと。

思った以上に少ないなと言うのが実感。

プレイヤー数が70~100人以下と書かれているけれど、僕が調べた感じでは日本でHandpan奏者のプロプレーヤーをして活動しているのは10人くらいしか居ないとじゃないかと思う。

まだまだHandpanは日本ではマイナーな楽器。

でもめちゃめちゃ素敵な音がする楽器なので、これからもっと普及して行くと思うし、僕自身もHandpanが多くの人達に広がるよう活動して行けたらと思っています。

この記事がHandpanを始めたいと思っている方の参考になれば嬉しいです。

長くなりましたが最後までお読み頂きありがとうございました。

Handpan

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この記事を書いた人

たろーのアバター たろー ライフクリエーター

ブロガー/
主夫/
家庭料理探究家/
Handpan奏者/
イベントディレクター/

スーパー&商店街巡りと街歩きが大好きな53歳。
業務スーパーラバー

ブラック企業で人生に行き詰まり40代後半でスピリチュアル沼にハマる。
スピリチュアルは好きだけどかなりの現実派。
なのにミッションと呼ばれる神社巡りをしている大国主系男子。

人と人を繋ぐ才能はピカイチ!

相方たかこには「たろりーぬ」と呼ばれている。

現在は主に「飯使いたろりーぬ」のとして、交流型のご飯を食べる会【たろ飯会】を主催している。

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